I was only joking訳したりとか

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不完全であること 03:09
 変な時間に起きてしまいました。

ミイラズのミニアルバムを聴いてると、「この人たちは不完全であることを売りにできるんだなぁ」と感じます。インタビューなどを読むと欧米の最新の音楽を参照点にしながら、新しい日本の音楽を作ろうとする志を標榜している。音源を聴くと、それが未だ不消化で逆に旧世代の日本の音楽に近いものが出来てしまっているように聞こえる(先日友人と「ミイラズはウルフルズっぽい」という話で盛り上がりました。これは決してウルフルズを貶しているわけではありません)。ですが、その不消化である点が「もっと上を聴かせてくれるんじゃないか?」という期待を持たせるところがあるわけです。「World is mine」までのくるりにも同じことを言えると思うのですが、不完全だから期待してしまう、だから人気が出るという現象があるように感じます。
最新音源のミニアルバムはその前のフルアルバムのアウトテイク集的作品であるとアナウンスされていました。これはこの作品が本人たちが「不完全なものだよ」と言っているということです。
聴いて思ったのは「不完全であることはやはり完全であることを目指してこそ意味があるんだなぁ」ということでした。「シスター」「イフタムヤーシムシム!」のようなセンチメンタルがにじむような曲を愛するぼくとしては、そのタイプの曲が多いこの作品をもっと好きになるような気がしていたんですけど(だからはじめて彼らのCD買ったんですけど)、どうもしっくりこないなと思いました。それはおそらく「新しいものを作ってやるぜ!」という張りつめた気概のなかでこそセンチメンタルな部分が輝くからなのだと思います。だから曲個々だと好きなんですけどアルバム全体だとどうにも盛り上がらないです。
次のアルバムに期待です。
言い忘れてた、彼らの音楽性はやはり新しい新鮮なものには聞こえないけど、言葉を音楽に乗せる方法には新しさを感じます。もう少しリズムに貢献するかたちで言葉をのせてもいいと思う部分もあるんですけど、それでも単語の使い方にハッとしたりすることがあります。「マクドナルド食べても、サイゼ、ミスド、ガストもスタバだって2人なら最高のフルコース」って歌詞は素敵だと思い、よく口ずさんでいます。



話は変わって、tacheは表立った活動はしばらくできなそうなんですけど、それは新しいことをやるための準備のためです。
おそらく今まで以上のことができそうです。
活動を再開する際はまた聞く耳を立ててくれるとこれ、幸いです。
| 音楽 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by tachesong - -
ブラッドフォード・コックスの詩学(deerhunter live) 06:09
 「自分自身より限りもなく正しく、かつ幸福なものが存在しているのだと絶えず考えるだけで、ぼくの心はもういいしれない感動とそれからーー栄光に充たされるのです。おお、ぼくが何者であろうと、ぼくが何をしようと、それはもうどうでもいい!」 (ドストエフスキー『悪霊』) 

もう半月も前のことになりますが、1月24日に4ADのイベントでDeerhunter,Ariel Pink's Haunted Graffiti,Blonde Redhead共演のライヴを渋谷で観ました。
全バンド興味深いライヴを見せてくれたいたのですが、おもにDeerhunterについて書こうと思います。Deerhunterのライヴがなにか圧倒的な印象を与えたからです。
彼らの音源を初めて聴いたとき、(『Microcastle』だったんですが)ぼくの反応は冷淡なものでした。今までのvelvet undergroundチルドレンと大した差がないじゃないか、曲も地味だしなんでこんな人気でるの?と思っいました。「悲しみや痛みを甘美なサウンドにのせている」みたいな謳い文句もありましたが、「日本のパッとしないインディバンドでもそんなバンドはいっぱいいるぞ」という感じでした。
ただ、音から漂う「死の匂い」みたいなものを感じてそれが気になったのでたまに聴き返すことをしていました。それでもなんとなく気分が乗らないままでした。
そのあとで『Halcyon DIgest』を聴いて、面白いと思ったのは音使いです。
冒頭、ものすごく遅く感じる、音数の少ないリズムパターン。このリズムパターンの音色が独特でそこから引き込まれます。ロックではスネアがくる位置に風をきったようなサウンドを持ってきてたりしていて。この辺の音使いはヒップホップに近いもののような気がします。
「helicopter」などの曲に顕著なハープシコードの音のようなか細いアルペジオ(恐らくギターの音なのですがギターっぽくない音です)もあまり聴かないサウンドです。
その他よく聴いているとさまざまな音が聞えてきます。
音使いの面白さはDeerhunterの他のバンドにはない特徴だと思いそこからこのバンドの音楽を好きになっていきました。
ただ、その音使いの独自性はラップトップやサンプラーなどのバンドサウンド以外の音によるところが大きいと思っていて、ライヴだとどうだろうと訝しく思っていました。
というわけでライヴだったんですが、いやぁ度肝を抜かれましたね。
MC皆無のダルダルなノリでくるのかと予想していたんですがいきなり「シブヤァァーーーーー!!アァァァ・・」というブラッドフォード・コックスの叫び声がディレイで反響しながら「Desire Lines」に突入。その前のアリエルピンクの演奏に比べてかなりタイト。ドラムも目立つことはしないのですがパワフルです。
「Don't cry」のようなアコースティック風の曲はディストーションギターを前面に出して力強く。ヴォーカルもオクターヴ上げて叫び気味。この辺でこちらのテンションも相当上がってました。
頭打ちのリズムが始まり、「Nothing ever happened」だとわかると何人かのファンが歓声をあげます。この曲も見事、最後の長い演奏は緊張感を失わずに終わりまでたどり着きました。
この曲に顕著なんですが、Deerhunterの曲は展開がしっかり決められています。それは長いインスト部分でもそうで、ドラムとベースは同時にフレーズを変えているし、ギターの音色、フレーズもしっかり決まっています。この辺りはヴェルヴェッツやそのチルドレンたちとDeerhunterを分けているところで、つまりインプロヴィゼーションやノイズの偶然性に頼っているのではなく、ノイジーに聞こえる所もしっかり作曲されているところがDeerhunterの特徴だということです。
「Nothing ever happened」はおよそ三分ほどあるインスト部分をリズム隊のパターン、ギターの旋律・音色を巧みに変えていきながら最後まで聴かせます。
「コード」というシンボルと「ポップス」という音楽形態が確立して以降、作曲というのはコード進行とヴォーカルメロディを作る作業だというに考えられがちなんですがブラッドフォード・コックスは各楽器の旋律、音色の配置までをデザインしていく意味で、クラシックの作曲家のような作曲家だと思います。ブラッドフォードのそうした特徴は、Deerhunterの音楽に古典的なクラシックの直接的な影響が聴き取れないのでおそらく映画音楽の影響ではないかとぼくは踏んでいます。映画音楽はあまり知らないので推測なのですが。
ギターの音は二つだけのはずなのに、4,5本に聞こえるところがありました。多分ループ機能を使っているとは思うのですがそれだけでは説明できない音の豊かさで、唖然とするばかり。あと、ブラッドフォードのギター、セミホロウ(ギターのボディが空洞になっているタイプ)だったと思うけど箱鳴りの音をあんなに上手く活かせるギタリストはいないのではないでしょうか。

まさかあれほどまでに生き生きとした演奏が聴けるとは思っていませんでした。死の世界から鳴っているような音楽なのに。死が生よりもより「生きている」ところがdeerhunterというバンドの特質なのだと思います。それはまるでドストエフスキーの小説のようです。

ちなみに「死の匂い」を感じる音楽を他に挙げるとJohn Lennon,New Order,Galaxy 500、日本だとスピッツ、アンディモリが浮かびます。これらの音楽は(たとえばCureやBauhausのように)直接的に死を歌うわけでもないのに、死について歌っていると聞き手に感じさせます。この辺の共通点がわかると面白いとは思うのですが。伝記的部分で若いうちに近しい人間が亡くなっている点はあるとは思うのですが、その事実を知っているから死を連想するのか、知らなくても死を感じるのかが気になります。そのうちに上手くまとまればこれについても書きたいです。

ライヴのハイライトはこの曲でした

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we'll never know what's on the other side 02:47
 明日はThe Dismemberment Planというバンドの再結成ライヴにいってきます。
久しぶりに聴いたんですけどかっこいいです。



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